初瀬明生と小説とKDPと

Q.KDPとは? A.Kindle(電子書籍ストア)に自己出版できるサービスの事だよ!

表紙とロゴを依頼する時の4つの注意点

前回の続きです

小説の表紙、ロゴだけを依頼しても充分形になる説 - 初瀬明生と小説とKDPと

 


この記事では同人誌、個人出版といった表紙を、ココナラやSKIMAのような仲介サイトに依頼する際の注意点を解説していきたいと思います。これはpixivやSNSで直接依頼する場合にも応用できるので、ぜひ読んでから依頼をしてみてください。


まず依頼をする前に押さえたいポイントを、順番に説明していきます。

 

 

①商用利用ができるか。商用込みでその値段なのかを確認

 

サイトで「表紙 イラスト」と検索すると、出品者と金額が複数出てくると思います。中にはイラスト一枚○千円と、一万以下に収まっているものも。

しかしこれを鵜呑みにするのはちょっと待ってほしい。

基本的に「表紙のイラスト」を専門的に描いている人はあまりいないと思われます。仕事としてしょっちゅう来るものではありませんからね。故に手広く「イラストを描きます」と仕事依頼を待っているわけです。(SNSアイコンやサイトのイメージキャラクター、単純に好きなキャラのリクエストなど)

イラストをただ描くだけ(個人利用)と、お金を取る同人誌や自己出版の表紙では全く話が違います。この賃金が発生する違いを「商用利用」として区別している人がほとんどです。お金が発生するとなんか違うんだなって感じで念頭に置いてください。

で、肝心のお値段なのですが、商用利用が条件につくと、+5000~10000円、またはそれ以上掛かると思ってください。基本的に出品者のサムネに書かれた料金に商用利用まで含んだものはないはずです。


自分もこの概念を知らず頼んだら、金額の差にびっくりした覚えがあります。普通に考えれば当然なんですけどね。でも、本当に知らない人は知らないのです。

 

この金銭のトラブルを回避する方法はただ一つ。サービス内容を熟読するか、出品者様に直接聞く。
こうすれば、商用利用だけでなく、キャラの全身絵やバストアップといった範囲でいくら掛かるか、凝った背景ならいくらか、キャラクター一人、二人と増えていくと、いくら掛かるかも知ることができます。もしわからなければ直接聞く。

基本的にこのパターンは表紙を依頼する際によく見られる光景です。ロゴはあまり見ない(たぶん)。


②デザインのみなのか、レイアウトもしてくれるのかを確認

 

これも表紙絵に多し。背景は複雑なのは無理という人。キャラクターだけなら……という人。あるいはロゴも含めた表紙作れるよって人と、絵だけしか描けないよって人。それぞれ得意分野は違います。というより、ロゴと両立している人は少ない。そこは適材適所。

ここのトラブルを回避する方法は、当然サービス内容を熟読。また、その出品者様が提示しているサンプル(外部リンクもあるならpixivなど)も合わせて見ると、自分のイメージする表紙に近い人も見つかりやすいです。

基本的にわからなくなったら説明書を読もう! 的なスタイルでいけばいいです。電化製品を買う際にスペックや使い方を一通り見ておくのと一緒です。①も含めて、大体はこれで多くのトラブルは回避できるはず。

 

③期間は納期のみで見てはいけない

 

ここはサービス内容(説明書)を見ても陥りやすい罠です。
「この仕事には○日or○週間かかります」と納期は基本的に提示してあります。しかし、この納期を基準にスケジュールを決めてはいけない。
あくまでこれは「仕事が完了するまでかかる時間」なのであって、「依頼者の要望を叶えて完成するのにかかる時間」ではないからです。

 

簡単に言えば、仕事が一発で完了することなんてほとんどない。

 

絵を見せてもらって、ちょっと目が違う、構図が違うとなればやり直しです。大小あれど、ここでロスが生じます。色を指定していくが、ここをもう少し明るくしてほしいと要望すれば、また時間はかかります。依頼者が要望をするたびに、当然時間は遅れる。

当たり前ですよね。当たり前なんですが…いざ頼むとなると、そこまで頭が回らないのがほとんどです。

これを回避する方法としては、早め早めに依頼する。イメージを明確に伝える。
依頼した相手とのイメージのズレを最小限にしたい場合は、まさに明確に伝えるのが大事。詳しくは事項にて。

 


とその前に、ここでココナラやSKIMAを意識して、依頼の流れを見て行きましょう。工程が多い表紙で見て行きます。

 

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・出品者のDM(ココナラなら出品者への問い合わせ)から、こういう仕事をしてもらいたいんだけど……と聞いて見積もりを出してもらう。ここで変なズレが生じないようサービス内容はしっかり読むこと。
 ↓
・値段に納得がいったら購入画面へ。※1
 ↓
・銀行に振り込みに行き、振り込みが確認されたら『トークルーム』という欄が開かれる。そこでようやく具体的な絵の話をする。
 ↓
・ラフ(下書き):絵の構図を決める作業。線でざっくりとあたりをつけていく。
 ↓
・線画:ラフに従ってきれいな線を引いていく。
 ↓
・色塗り:そのままの意味。
 ↓
・全てに納得がいったら、後は大団円。

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 ※1ここで定まった料金に加え、各サイトの手数料+銀行への送金の手数料も加わる。詳しくは各サイトのヘルプにて

 

かなりざっくりですが、一番スムーズにいってこういう形です。

もちろんこんな簡単にいくわけはないです。この(↓)の中に、どんな細かいやり取りがあるか…。また、相手方の都合や自分の都合で返信、送信が遅くなったりもする。なので③は大切にしてください。


依頼者も出品者もなるべくスムーズに行きたいものです。そこで大事になってくるのが、最後のポイントとなります。


④要望はしっかり伝える

 

これは本当に大事です。要望、描いてほしい絵のキャラクターの詳細などはしっかり伝えましょう。

基本的にはトークルームの最初(あるいはDMでの会話)で、これでもかってくらい情報を与えればいいのです。後で要望を入れて大部分を修正するよりはよっぽどマシ。

 

髪はどのくらいか、目はどんな形か、性別、ポーズ、背景はどんな風景か、服装はどうか、それぞれの色は何色か、表情はどんなか、どんな雰囲気で作ってほしいのか、全体的に明るいか暗いかetc…

 

最初に全部要望しきれなくても、ラフを見てリテイク(一からのやり直し)はまだアリです。やりすぎはいけませんが、ラフでより細かい指摘をするのがいいでしょう。
ただ、線画が完成して以降でリテイクするのは御法度です。これは絶対に止めてください。


ひとまず、こんなところでしょうか。長々と説明しましたが、pixivやSNSで依頼する時も応用できると思います。
今回は表紙の話ばかりしましたが、前回記事のロゴデザインも同じ流れでいけると思います。


自分はココナラに表紙やロゴを頼む際、かなり悩んで各サイトを巡っていました。初期の自分みたいな、お仕事仲介サイトの流れがわからねえぜという方のために今回の記事を書きました。長くなりましたが、外注、依頼のハードルが下がれば何よりです。

 

それではこのへんで。

coconala.com

skima.jp