初瀬明生と小説とKDPと

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作者では気づけない穴

ただいま佐藤さんの指摘を受けて「Fと成りうる者」を修正中。一年と半年くらい前の作品、つまり一太郎を買う前の作品のため、見落としている誤字がありました。

そして問題の箇所も、なんで気づかなかったんだと思うような見落としもありました。

 

その問題となるところは、すごい単純な見落としでした。

主人公が、明かりの一切点いていない友人の家に向かい、そこで友人を探すという最終局面があるのですが、

 

 

そこで主人公は家に上がり、すぐにスマホのライト機能を使って探索を始めました。

 

 

はい。この描写の中でおかしいところがあります。

 

省きすぎてわからないと思いますが、この主人公はなぜか家のスイッチを探していないのです。

明かりが点いてなければスイッチを探し、家の明かりを点けようとする。誰だってそーする。俺だってそーする。

 

でも書いている時には気づかなかった・・・。なぜこんな簡単なことに気づかなかったのか。そこには作者が陥りやすい罠がある。

 

 

なぜそうなるのかといえば、作者はストーリーがわかっているから、だと僕は思います。

ストーリーがわかっていると、キャラをどう動かすかも大体わかっています。物語の核となる部分までどう行くかという道筋も大体決まっています。

そうなるとどうなるかというと、そこらへんの展開や伏線、描写に力を入れすぎて、他がおろそかになる可能性が大。つまりは視野が狭くなる。

物言いは極端ですが、物語を成立させることに注力して、細かいところがおろそかになることがある。もちろんこれは人によって全然違います。

自分はトリックを成立させたいがため、キャラを動かした結果、なんか普通に考えたらおかしいよね? というものが多々ありました。

 

反対に読者はストーリーがわからない状態で本に臨みます。故にいろんなところを等しく見ています。つまりは視野が広い状態。誤字脱字や展開の矛盾、おかしな点も気づきやすい。

 

 

つまり何が言いたいのかといえば、この穴を見つけるには、広い視野を持つか、もう徹底的に自分の作品を疑って読む。もしくは初めて読む体で作品に臨む。これが解決方法だと思います。

 

 

一番簡単なのは、他人に読んでもらうこと。もうわかりきっていることが結論です。

他人に読んでもらい、感想や指摘をもらうことは本当にありがたいことですね。

 

 

 

出版後ならそうやって直せるんですけどね。電子書籍は割とそういった修正の融通は利くので、どんどん修正しても構いません。僕の作品の落ち度なんかもどんどん指摘されると嬉しいです。

 

ただ、これは出版後に起用される話。今書いているお披露目前の作品に見落としがないかが、今はものすごく怖いです。