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個人的オススメ推理小説その一(リメイク)

(過去記事のリメイクです)
学生時代は、あまり自分で本を買うということもなく、実家の本棚からいろんなものを読んでいました。

 

その中からオススメの推理小説を紹介したいと思います。世間的に、あまりに有名な作品は除いてます。(容疑者Xの献身、十角館など)

 

ドマイナーな、さらにはある程度は認知度がある作品あたりをピックアップします。

 

 

 

 

 

エラリー・クイーン編『日本傑作推理12選』

 

エラリー・クイーンが欧州に日本の推理小説を広めるために、約40年前に日本人作家の作品を集めて編纂した作品。

 

 

以下に選ばれた著者名と作品

 

石沢英太郎「噂を集め過ぎた男」

松本清張「奇妙な被告」

三好徹「死者の便り」

森村誠一「魔少年」

・夏樹静子「断崖からの声」

・西村京太郎「優しい脅迫者」

佐野洋「証拠なし」

笹沢左保「海からの招待状」

・草野唯雄「復顔」

戸川昌子「黄色い吸血鬼」

土屋隆夫「加えて、消した」

筒井康隆「如菩薩団」

 

 

かなり豪華な面々です。選りすぐりの短編なので満足度は非常に高く、今日紹介する中でも特に推したい小説です。

個人的には1,6,12番目が非常にオススメ。

 


 

 

細い赤い糸 日本推理作家協会賞受賞作全集 (15)

細い赤い糸 日本推理作家協会賞受賞作全集 (15)


ミステリーとして素晴らしい作品だと思います。各四章からなり、その章の主人公が次々と何者かに殺される。そして警察の見解へと進み章が終わって次の章へという形で物語は進んでいきます。

 

各章の登場人物は全て撲殺。各人はお世辞にもいい人とは言えませんが、殺されるような人でもないのです。そして遺体の全てに赤い糸がついている。

同じ手口、同じ痕跡。同一犯で間違いはないのですが、各被害者にはどれほど調べても共通点がありませんでした。

 

しかし最後に、思わずなるほどと手を打つ事件の真実を知ることとなる。

 

構成、伏線の張り方が素晴らしい。ミッシングリングの推理ものとしてはトップクラスのものでした。

※僕自身あまり、これぞミッシングリングという推理小説はあまり読んでいないので個人の感想です。

 

 

 



 追想五断章 (集英社文庫)

追想五断章 (集英社文庫)


古書店アルバイトの大学生・菅生芳光は、店に来た女性に、彼女の父が生前に書いたという結末の伏せられた5つのリドル・ストーリーを探してほしいと依頼される。

 

リドル・ストーリー・・・読者に委ねて結末を書いていない物語のこと

 

どうやら本の所有者が亡くなった後に買い取ったのがこの古本屋だということらしい。報酬に目を光らせた菅生は、それを捜しなんとか一冊ずつ発見していく。中盤辺りで、その本の結末も発見する。彼女の父はどうして結末とそれまでの物語を分けたのか。それは結末とリドルミステリーとして機能していた本をつなげることで見えてくる。

 

 

とにかく文章が素晴らしい作品でした。作中の作品の文章も味がある。

最後まで読んだ後の気持ちというものはなんとも言えないものがあります。人によって抱く感想は違うかもしれません。また、物語の真相も。

 

雰囲気も非常によかった。個人的な感想ですが、直近の作者の作品では「満願」に雰囲気は近いかもしれません。

 

 

 

片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫)

片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫)




あまり多く語るとネタバレになるかもしれないので簡潔に。

 

 

とにかく読め! そして感じろ!

 

 

乱暴な言葉で申し訳ありませんが、こう言うしかないのです。

 

とにかく裏家業をやっている「変わった」男が、同業者である「変わった」女と出会い、そして殺人事件に巻き込まれる話。この「変わった」というのが、この小説のミソ。

 

 

 

あらすじだけ載せます。

 

俺は私立探偵。ちょっとした特技のため、この業界では有名人だ。その秘密は追々分かってくるだろうが、「音」に関することだ、とだけ言っておこう。今はある産業スパイについての仕事をしている。地味だが報酬が破格なのだ。楽勝な仕事だったはずが―。気付けば俺は、とんでもない現場を「目撃」してしまっていた。

 

 

 

 

 

とりあえず四つほどで終わりです。あまり長くてもダレますので。続くかはわかりません。