実家の本棚のオススメ本
お盆休みは実家に帰っていました。出かけたのは釣りくらいです。
新潟で釣りをしました。村上の岩船というところです。村上は鮭の町と呼ばれるそうな。
出掛けたのはそれくらいで、ほとんど実家にいてゴロゴロしてました。その間は本を四冊くらい読破しました。KDPの作品も含めてです。
今日は実家にある小説の中からオススメ本を紹介します。有栖川有栖編集の「小説の湯」という小説です。
お風呂に関する古今東西の短編を、編者である有栖川さんが選んで載せたものです。彼はミステリー作家なのでその類のものは多いのですが、それ以外にも私小説、戯作、幻想譚などさまざまなジャンルがあります。
その中でも特にオススメなのが清水義範の「秘湯中の秘湯」という作品です。
架空の秘湯を、パンフレットに載るようなガイドのような文体で紹介していくという作品です。
本当にそんな秘湯が存在するかのように語るのが実に面白い。どこか滑稽さがあり、そんなわけあるかというツッコミを入れたくなるようなとんでも設定も、この文章で語られるとすごく楽しいのです。
温泉の紹介が終わったあとはきちんと交通手段も書かれているのもミソです。
この他にも太宰治、谷崎潤一郎、梶井基次郎、北村薫、筒井康隆などの作品もあります。いずれもお風呂に関する小説です。
さあこのお風呂小説という一際変わった小説。ぜひ手にとって読んでみてはいかがでしょうか。