初瀬明生と小説とKDPと

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「ゴーン・ガール」を見た

「セブン」という名作を作ったデヴィッド・フィンチャー監督ということもあり、期待してDVDを借りました。

結果としては借りて良かったと思いました。その理由は説明とともに。※ネタバレはありません。

まずはあらすじ。

結婚5周年の記念日。誰もが羨むような幸せな結婚生活を送っていたニックとエイミーの夫婦の日常が破綻する。エイミーが突然姿を消したのだ。リビングには争った後があり、キッチンからは大量のエイミーの血痕が発見された。警察は他殺と失踪の両方の可能性を探るが、次第にアリバイが不自然な夫ニックへ疑いの目を向けていく。新妻失踪事件によってミズーリ州の田舎町に全米の注目が集まり、暴走するメディアによってカップルの隠された素性が暴かれ、やがて、事件は思いもよらない展開を見せていく。完璧な妻エイミーにいったい何が起きたのか……。

これは原作があり、それはイヤミス(後味が悪いミステリー)というジャンルに分類されます。結末はもう後味が悪いと言ったらない! 結婚するのが恐くなるほどです。ミステリーというよりは、ある人物のサイコ的考えや行動に注視するべき作品です。

過激化するメディアも、この作品の特徴です。ある番組の司会者は殴りたくなるレベルの腹立たしさです。

作品の流れは滞りなく、時間を感じさせないほどの面白さで進んでいきます。普通なら、あらすじにある事件の真実を解明して終わりというのがほとんどです。しかし。だがしかし。

このゴーン・ガールという作品は犯人がわかってからが本番。そこからのメディア、そして犯人との戦いは目を見張るものがあります。いや、まさかあれから物語が続くとは思わなかった。

中盤から犯人が明かされるのですが、後半はその犯人の行動が描かれます。その行動がとてもヤバいのです。笑える・・・と表現してもいいのでしょうか。それくらいぶっ飛んだことをやります(いや、実際には笑えませんが、悪の教典のショットガン乱射もあまりにも突飛すぎて笑えるのです。人間の感覚はおかしいのです)。

映画ファンの間では「ゴーン・ガール=笑える」という認識が定着しつつあります。なぜそんなことが定着しているのか、それはぜひ見て確かめてください。

もちろん作品は前編通してシリアス&シニカルなものとなり、メッセージ性の強いものとなっています。それは安心してください。

「これが××ってものなのよ」

映画の中に出てくるこの台詞に、既婚者は震えるがいい!

それではまた。